学校法人 駒込学園

駒中の扉

まだまだ湿度も高く残暑の厳しい9月ですが、暦の上では秋。中学受験生にとっては志望校に向けた勉強に拍車がかかる季節の到来です。一方、志望校に対する緊張や不安も徐々に増して、受験生の心理にも微妙に影響を与える故、保護者の方にとってお子様にどのような声をかけるべきか、またどのように接するべきかと迷われている方も少なくないようです。

9月10日(土)10時より開催した中学説明会では、受験生保護者ご自身にとって参考となることをテーマに本校カウンセラーによる講演会が実施されました。

『両肩が耳に届くくらいにぎゅっと上げてみましょう。そしてうな垂れるように一気に脱力して下さい』――体の力を抜くことは、心の力も抜けること。『こうすることで余分な力が抜け、集中力が高まります。受験の時にも気軽にできますね』こうして “リラクゼーション呼吸法” をプロローグに、参加者の皆さんも一緒に肩を上下していただき、リラックスモードで講演会がスタートしました。

講演内容を以下にまとめましたので、参考になさってください。

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◆6年生は思春期の入口

体と心の変化は、心理的な母親離れ、そして自分探しと自分作りが始まる時期。従って、子どもの内面に踏み込みすぎない節度を持ち、子どものつまずきには発達的な意味があることを理解する。

◆親子関係の質の変化

◆マズローの欲求階層説

◆やる気を引き出す

・ほめること:当たり前の行動をプラスにフィードバックしてあげる。

・叱るときにはその行為だけを否定:人格を傷つける発言は慎む。

・具体的な対応

   ○子どもの人生は子どもが主人公であることの徹底

      ☆先回りしない

      ☆親から話すのは最小限にとどめる(特に指示、命令)

   ○子どもが話してきたらしっかり聴く

      ☆子どもの気持ちを感じながら

      ☆自分の気持ちは脇に置く

      ☆否定しない

      ☆聴いたことをフィードバック(確かめる)

   ○失敗を恐れない

      ☆試行錯誤することで子どもは成長する

      ☆うまくいかないときも自分でうまくコントロールできるようになる

◆子どもが悩んだときの親の対応

・悩みの解決を第一と考えるタイプ

・子どもが自分で解決する過程を大切にするタイプ

   ○子ども心のゆれに寄り添う

◆私を主人公にしたメッセージ

・相手を責めるのではなく「私」の考えや気持ちを率直に伝えるスキルを持つ

・「あなた」を主人公にしたメッセージは責める言い方になりやすい

◆家庭は…

・情緒的なエネルギーの補給場所

・戻ったときにほっとできるベースキャンプの役割を

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親子が受験という機会をきっかけにして、お互いが成長できる場となり、自己肯定感をもって中学生活がスタートできることを心より願っております。

小学校の夏の宿題『自由研究』の1つとして利用してください――からスタートした恒例のおもしろ理科教室が今年も7月31日に午前の部と午後の部にわたり開催されました。

午前午後合わせて77名の受験生親子に参加をいただきました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。

さて、今年も当日までどんな理科教室になるのか、その内容は「お楽しみ」になっています。

まず、最初の学校長挨拶では、河合校長がいきなりユリ・ゲラーばりに “スプーン曲げ”を披露して参加者もビックリ!(ここにどんな理科的な方法が使われているのでしょう?)となるのが恒例なのですが、あいにくハワイ語学研修行事に引率同行していたため、ハワイからとんぼ返りというわけにはまいりませんでした。

学校教育の説明につづいて、理科教室を担当する先生方が自己紹介を行い実験教室へと引率します。そこで在校生と合流して、いよいよ2時間弱の教室の始まりです。


テーマは“くるくる笛”を2種類作ろう、でした。まず1つ目。口で吹いて音を鳴らす笛ではなく、ある「仕掛け」をひもの先につくって、そのひもを持ってくるくる回すと、あら不思議、音が鳴るではありませんか。しかも、その大きさ、振り回し方で音が変わるだけでなく、細かい調節をちゃんとしないとどんなに振り回しても音は出てくれません。

その理由を空気を受ける角度、音が鳴る仕組みという観点から体験をしてもらおうというのがねらいでした。

そして、もう一つの笛は回転させたときの回転軸とひもの摩擦振動を伝えて音として出すという、まったく最初の笛とは音を鳴らす仕組みが全く違うものを作成しました。そのときカギとなったモノが膠(にかわ)でした。

最後に授業としてこうしたことを解説したわけですが、参加した小学生達は熱心に耳を傾け、その仕組みを理解していたようです。

さらに、参加した小学生は、その笛をただ作るのではなく、カラフルなテープで飾り付けをしてオリジナルバージョンを作るなど、豊かな「創造性」をそこでも発揮していました。


在校生も先輩として、なかなか音が鳴らない子に原因を指摘したり、実際に手伝ってあげたりとやさしく指導してくれました。つい1時間前に知り合ったとは思えないほどお互いがすっかり溶け込んでいました。

さて、全員の完成をみて地下の「勧学ホール」へ移動です。教室内で振り回すわけにはいきませんので、広い空間で思い存分くるくるしてもらおうというわけです。


こうして、駒込中学校を知っていただいたと同時に、先生、在校生とのコミュニケーションを通じて日常の学校の様子をお伝えすることができた貴重な体験会になりました。

在校生の中にも、この理科教室をきっかけに入学していただいた “OB, OG” が少なからずおります。今回参加された小学生の中からも、新小学6年生に指導していただける新先輩が多く出てきてくれることを願っております。

中1恒例の林間学校が7月16日から18日にかけて行われました。長野県菅平高原は、夏の日差しも強く照りつけても、映える芝生の緑、遙かに仰ぐ雪かぶる北アルプス山脈、そして吹く風の心地よさに、生徒の気持ちも開放感たっぷりに満たされたようです。

開校式が済むやいなや球技大会のスタート。男子は芝生の上でラインサッカー、女子は体育館でポートボールを行いました。各クラス、チームに分かれての対抗戦でしたが、勝ち負けよりもスポーツを通して友達同士との新しいコミュニケーションが取れたことが大きな収穫であったようです。どの生徒も生き生きとした笑顔が印象的でした。

実は、この林間学校のメインイベントは2日目の「ほっとステイ」です。

各クラス男女6名程度のグループに分かれて、農家のご家庭に半日お手伝いに入るというイベントです。

内容は、家庭によって異なるので、戻ってきたときの情報交換に花が咲きます。当日はかなりの暑さで、畑仕事を続けるのもキツイ環境でしたが、それでも70歳代、80歳代の方々が仕事をするのを手伝う中、日常の食に対する見方も大きく変わったと後の感想文にありました。また、こうした世代の方々とコミュニケーションをとる機会が少ない生徒たちにとって、異文化に触れるに等しい体験であったようです。

各家庭を訪問したときには、すでにその家族の一員の顔をしていました。

その日の夜はバーベキュー、花火大会で盛り上がってから感想をまとめたり、お礼状を書いたりしますが、受け入れ家庭からも “採点結果”が届きます。生徒の態度や協力姿勢、コミュニケーション能力など10項目にわたって評価をいただきます。

おかげさまで「大変素直である」「積極的に手伝ってくれた」など概ね好評価をいただきましたが、一方で「虫がまったくダメな子がいた」「畑仕事途中で具合が悪くなった子がいて休ませた」などの感想も寄せられました。

2泊3日という短い中でも、生徒たちは個々に“収穫”があったようです。体験という何ものにも代え難い宝物を1つずつ積み上げて、個性と人格の形成につながる林間学校はこれからも続けていきたいイベントの1つです。

運動部はサッカー部、野球部、ラグビー部、女子バスケットボール部、柔道部、剣道部が、そして文化部は書道部、美術部、吹奏楽部が、それぞれ中学受験を志す小学生を対象に体験会の募集をしました。

 

そして7月10日(日)の実施日にあわせて28名の小学生に集まっていただきました。

クラブごとに午前の部と午後の部に分かれての実施でしたが、どちらも運動部にとっては炎天下と呼ぶに相応しい恵まれすぎた天候の下、部員である中学生らと一緒に汗を流しました。

 

熱中症が心配される中でしたが、休憩や水分を上手にとったおかげで、楽しく体験会を進めることが出来ました。

保護者の方も受験勉強に忙しい本人の生き生きした姿を久しぶりに見る機会となったようで、来年は是非中学生らしく、このように溌剌と楽しそうに生活してほしいと感じ取っていただけたのではないでしょうか。

実は、こうしたクラブ体験などの在校生とのコミュニケーションを通じて、肌でどんな学校かを直感的に感じ取り、受験して合格に至ったという経緯を持つ在校生は多く、この体験があったから受験を決意したという言葉を聞くと、やはり人間同士のふれあいが何より大切であることを実感いたします。表面的な情報だけではなく、こうした実体験の持つ意味を理解して発信することが、保護者や受験生自身が本当に求めていることの1つとの認識を新たにいたしました。

7月の下旬には「理科実験教室」が、8月の日曜日は「英語と数学の体験授業」が、そして9月には第2回「クラブ体験会」が中学受験生の皆様をお待ちしております。百聞は一見にしかずと申します。楽しい中学校生活を肌で感じとっていただき、正しい学校選びの一助にしていただければ幸いです。

駒込中学では週に1度の朝礼は学年ごとに行いますが、月に1度は3学年がそろいます。6月29日がその日にあたりました。まず、全員で般若心経を唱えて心を落ち着かせ、静粛になります。場をわきまえて行動する習慣作りでもあります。

そして、河合校長より訓話をいただきます。今回のその内容は「自我の目覚め」についてでした。思春期特有の自分との葛藤。自分の中にもう一人コントロールできない自分がいるようで、その自分が親に反抗したり、勝手な振る舞いをしたり、いらついたりむかついたりします。それが反抗期です。そして、そこに何とかしようとする正しい自分がいて、負けずに真正面から向き合って折り合いをつけて1つの自分となったときに、初めて自我の目覚めが起き、青年へと成長するというお話でした。

反抗期にさしかかって思春期の悩みや苦しみを経験する中学生にとって、自分を客観的にみることの大切さについて、心の中を見透かされてしまったような揺れ動きが生徒の瞳に宿ったので、きっと理解できたのではないかと思います。

 

期末テストまで1週間を切りました。各自 “Step by Step” (学習と生活の記録帳)に2週間前から学習計画を作って記入し、実行しているに違いありません。先日の教育懇談会で担任の先生からかけられた言葉をバネに、さらに大きな成果を出してほしいと思っています。

今年の1年生の実力テスト結果を見ると、現中3や中2の生徒が中1同時期にとった成績よりも大きくリードして、全国偏差値の比較では平均して5ポイントも伸びていました。一方で、まだまだ自信が持てない生徒たちは放課後毎日のように居残りをして、先生監督の下、自主学習に努めています。期末試験にかける思いを強く感じられる直前期です。どの生徒もその計り知れない潜在能力を日々の学習の中から大きく開花させてほしいものです。

6月15日水曜日は恒例の教育懇談会の日。5月下旬に行われた中間試験の結果が生徒に手渡された直後のタイミングを狙って、全員を対象に三者面談の形式で丸一日かけて担任と懇談をする日です。

早朝からいつもとは違ったいささか緊張した面持ちで、保護者の方と一緒に登校してくる生徒たち。一組の面談は15分から20分かけて行われます。担任は定期テスト成績からみる生徒の授業状況や生活状況を伝え、保護者はお子さんの日常の生活状況や親子のコミュニケーションの現状を伝えます。そして、生徒が次のステップとして掲げてほしい目標について、注意やアドバイスを与え、具体的な取り組み方について一緒に考え、保護者の前でがんばることを宣言、約束するわけです。主にこうした内容で年に2回、中1から高3まで一斉に行われるので、この日ばかりは校舎内も緊張感ある静けさが漂っています。

順番を待つ生徒に声をかけると「先生、数学はスゴク良かったんです」などと応えてくれます。「数学も」ではないところが少し残念ですが、横にいらしたお母さんもうれしそうです。また、別の生徒は「今回はちょっと…」とうつむき加減ですが、原因は自分ではよくわかっている様子なので、次回はその反省をきっと活かしてくれるものと期待したいと思いました。

この日に都合がつかないご家庭については、各担任が土曜日や放課後などの別日程を設けて実施しますので、この1、2週間は保護者の方がコンスタントに訪れるようになります。

教育懇談会を経た生徒たちは気持ちも新たに、授業に向かう姿勢も変わってきます。新学期が始まって丁度慣れてくる頃は、同時に日常の生活や学習状況がマンネリ化してしまい、無意識にだらだらとなりがちです。そこに教育懇談会という刺激を与えることは、生徒たちの “やる気エンジン” をかけ直すという意味でも有意義だと思います。

もうすぐ期末試験、そして夏休みが始まります。中学生には夏期講習会や学習合宿が待っています。中1はその前に楽しみな林間学校があります。長野県菅平高原での農村体験が別の角度から刺激を与えることになります。多角的な経験を生徒たちがどのように受け止め人間形成に役立てていくのか、それを観察できる楽しみな時期が今年もやって来ました。

気象庁の観測史上2番目に早い梅雨入り宣言が出てまもなく、台風2号が関東地方に接近してまいりました。梅雨前線が刺激されて全国的な大雨がつづき、関東地方には5月30日に再接近、または上陸という予報が出ておりました。

今年の中学校外授業は全学年が神奈川県に集中することになり、中1は新江ノ島水族館での学習と江ノ島散策、中2は新松田(小田原近辺)での田植え体験、中3は鎌倉自主行動を実施する計画でした。その全ては風雨が強くなった場合、中止せざるを得ない内容です。

30日当日午前6時の天気予報では、午後から雨が上がるとのことでしたので、決行と判断しました。中3は現地集合解散のこともあり、本校のe-learning機能を利用して全家庭に一斉メール配信して実施することを改めて通知いたしました。

普段の行いがよいせいか、早朝降り続いていた雨も神奈川県に入るとすぐ小雨になり、やがて前方の雲の切れ間から、青空がのぞき始めました。それを見て、出発後も雨天メニューに切り替えるつもりでいた私たちの心にも光が差しました。

日差しはやがて真夏のそれのように強く降り注ぎ、江ノ島散策の中1は普通なら1時間かけて回るような場所をその半分ほどで回りきり、どの生徒も汗を光らせてもどってきては、水筒の水を飲み干していました。そして、階段の上に腰掛けては見学レポートの記入に勤しんでいました。本当にしっかり見てきたのかなと思いつつ、学習課題を江ノ島の中にもっと与えないといけないな。そうでないと彼らの戻ってくる時間が早すぎてしまう、ということを私たちは学びました。

また、田植えをおこなった中2は、田んぼに初めて足を入れた瞬間に悲鳴のような声を上げ、それはしばらくこだましていました。植え方も農家の方に教わって、泥だらけになりながらも徐々に上手くなり、かつての腰を曲げて行う作業の苦労も伝わったようです。薫風漂う川岸で戴いたお昼のおにぎりと豚汁のおいしさは、その素材の良さと労働後の心地よい疲れのなかで、忘れがたいものとなったにちがいありません。午後はそこが誕生の地でもあった二宮尊徳の記念館を訪れ、学習をして帰校しました。

中3も自らの見学課題をこなして、それを見学したときの写真と合わせて、パワーポイントで発表原稿を作成します。どのような発表ができるのか楽しみにしています。